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8 volta

​第8話

滞在記8話⑥.JPG

初めてのフィレンツェ② トスカーナの郷土料理を堪能

フィレンツェに着いて数時間。待ちわびたPranzo(昼食)タイム!

私の胃袋は、準備万端。ゆかちゃんが探してくれたリストランテの前に全員集合した。

今までは、学院のコーディネートでルッカ市内(留学先の町)で食事をした事は

あっても、自分達だけで、レストランへ入るのは初めて。

予約は必要なのか?慎重派のゆかちゃんに従い、開店前、現地確認の為に足を運んだ。

滞在記8話①.JPG

サンタマリアノベッラ教会

(イタリアは教会と広場が多い。イタリアで動く場合は、

近くにどんな教会や広場があるか?覚えていた方がいいかも知れない)から

100m程離れた場所にあった。

シャッターは、閉まっていた。

レストランは、BucaMario(ブーカ・マリオ)

イタリア観光本には、『気どらぬ雰囲気で、美味しいフィレンツェ料理とワインが味わえる』そう書いてあった。

私達が、閉まっているシャッターの隙間から覗きこんでいるのを、お店のスタッフが気がついた。

予約は必要なのか?慎重派のゆかちゃんに従い、開店前、現地確認の為に足を運んだ。

『予約が必要ですか?』覚えてないが、ゆかちゃんが尋ねてくれたと思う。

彼女は、本当に正義感が強く、決断力が早く(私より若いんだけど...)頼りになる。

スタッフとやり取りをして、開店時間に予約を入れてくれたようだ。あ~よかった。

開店は、12:30。フィレンツェのレストランの開店時刻は、

お昼は、12:30~14:30。夜は19:30~22:30が平均的。

フィレンツェと書いたのは、同じイタリアでも、南の方へ行くと、もっと遅い時間に夕食タイムが始まる。

シチリア島のパレルモへ行った時は、びっくりした。

だいたい9時頃から食事をし始める。 

余談になってしまうが、パレルモで夕食をした時に、

開店と同時(19時半頃)学院での、調理実習後の食事は、本当に美味しかった。

店へ入ったが、お客さんは、私ひとりだけ。スタッフに『一人ですが、大丈夫ですか?』

スタッフは、『大丈夫。僕達がいるから。』 ん??なんて粋なセリフなのかしら。

私が一人だけど、決して寂しくないんだよ。僕達がいるから食事は楽しいはず。

私は、いいように解釈してしまった。さすが、イタリアーノ(イタリア男性)女性には優しい。笑

後で耳にした情報だと、開店と同時に(イタリア国内で)訪れるのは、

ドイツ人や日本人が多いらしい。

日本人は、夕食タイムが早いという印象があるようだ。

日本に留学しているイタリアの友人が、嘆いていたのを思い出す。

『日本は、夕飯の時間が早くて、お腹が空かないの~』って。笑

『郷に入ったら、郷に従え』イタリア留学経験者からのアドバイスを思い出した。笑

私は、日本に帰国した直後は、イタリアーナだったかも知れない。9時までお腹が空かなかった。

シャッターが手動で開いた。いよいよ開店。

予約人数は、ジャポネーゼ(日本人)5名。

ヴォンジョルノ(こんにちは)!お決まりの挨拶を交わす。気軽に入れるお店。

そう書いてあったが、素敵なテーブルクロスと、カメリエーレ(ウエイター)もキリッとした正装スタイル。

ふと自分の着ている服装に目をあてた。ジーンズにパーカー。

『あら~っ』もっといい格好してくれば良かった。後悔しても遅い。

その点、さすがセレブなゆかちゃん。きちんと可愛いスカートで都会へ参上したのだ。

『今度こそは、お洒落な服装でフィレンツェへ来よう!』

カメリエーレがメニュー表を持って来た。

ぜーんぶイタリア語。頭の中が???が沢山。

ここでも、ゆかちゃん大活躍。日本から電子辞書を持参していたのだ。

単語はわかるんだけど、ゆっくり考えないとメニューを理解出来ない私。

ここでも活躍の場がない。しかし食べたいメニューが全員一致で既に決まっていた。

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トスカーナ・サンジョベーゼ種の赤ワイン。陽気なイタリアの太陽の味がした。

フィレンツェの代表的肉料理『ビスッカ・アッラ・フィオレンティーナ』
豪快なTボーンステーキが食べたい!

日本にいる時から、私もリサーチ済み。
食べ物情報だけは、勉強をしてきた。

一人じゃ食べきれない量らしいので、みんなで1品は、それをオーダーした。

日本でもイタリア料理店があるので、ご存知の人はいるかも知れないが、メニューには

アンティパスト(前菜)、プリモピアット(第一の皿。パスタや米料理)セコンドピアット

(第二の皿。魚やお肉のメイン)コントルノ(付け合せ。野菜サラダや温野菜)、

それと飲み物を最初にオーダーをする。

日本と何が違うのか?

席についても、水は出てこないのだ。水は、有料。オーダーしないと出てこない。

種類は2種あり、ナチュラル水とガス入りの水がある。

留学前に、東京の留学サポート会社のレストランで、初めてガス入りの水(イタリア産)を飲んだ時には、物凄く感動した。

喉こしが良くて...爽やかな気分になる。

以来、私は、ガス入り派になった。

日本人は、ナチュラル水派が多いようだ。学院の仲間も

ナチュラル派が多かった。今回は、2種類の水をオーダーした。

ワインは?勿論、全員一致で注文する事が決定。

お肉をオーダーしたので、赤ワインを注文。

トスカーナでメインに収穫されているサンジョベーゼという葡萄品種のワイン。

ワインと食事。昼間から飲むの?と思われるかも知れないけれど、ここはイタリア。

郷に入ったら、郷に従え。笑

イタリア料理にはワインが付きものだと、滞在して感じた事の一つ。

その土地で食べる食事には、その土地で収穫された葡萄がよく合う。

それを、実感出来ただけでも、イタリアへ来た甲斐があった。イタリア最高!

オーダーは、単語が読める部分だけを理解し、本能のまま、豪快に頼んだ。

カルチョッフィ(アーティーチョーク)の前菜。

生ハムの盛り合わせ。魚介のフリット(フライ)、パスタ2種。Tボーンステーキ。

茹でたアスパラ(付け合せ)、ドルチェ(デザート)数種。締めのエスプレッソ。

やっぱり感動したのは、ステーキ。

日頃、肉を決して好んで食べない私だったが、イタリアで味わうお肉は違っていた。

炭火で焼かれて、席に運ばれたステーキ。

テーブルの上に置かれた瞬間、香り高く、

食べる前に既に興奮してしまった。

『うわ~っ』

口に入れた瞬間、肉汁が口の中で広がった。

炭火で味付けは岩塩だけなのに、本当に本当に美味しかった。

今、思い出しただけでも、お腹が空く。笑

この日を境に、私は、肉食動物になってしまったのである。笑

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少々食べかけの、フィレンツェ名物の炭火ステーキ。

ビステッカ・アラ・フォオレンティーナ本場の生ハムの味にも感動!

アスパラは、さっと茹でてグリーンの色が鮮やかに。そうイメージしていた。

テーブルに運ばれて来た食事を、みんなで思い思いに口に運んだ。
そこで、ひとつ気になる事を発見。

メニューの中には、コントルノがある。
コントルノとは、野菜サラダや温野菜の付け合せの事で、

メイン料理には、日本のレストラン等で出される様な、

付け合せの野菜は、別注文になる。

 コントルノ(付け合せ)は、温アスパラをオーダーした。
私は、大のアスパラ好き、次の留学先はイタリアのアスパラ特産地でもある。
それは、計画的にセレクトしたのである。

単純に、アスパラを沢山堪能したいから。
笑。主旨は、間違っていない。食の勉強だから。笑

アスパラ(グリーン)が運ばれて来て、少々ガッカリした。

イメージしていたアスパラとかなりかけ離れた色合いだったのだ。

見るからに『くた~っ』としていて、茹ですぎ?

これじゃまるで、新妻が茹で方知らずに、茹ですぎてしまったアスパラじゃないの~。と思った。

日本人は、素材の歯応えや色合いを大切に料理する方だと思っている。

茹でたアスパラにEXオリーブオイルと少々のお塩。シンプルな味付け。

口に運ぶと、想像通りの味わい。アスパラは、口の中で、ふんにゃ~と潰れた。

『コリコリ、シャキシャキ』は、味わえなかった。

後に、調理実習等を経験して判ったが、どうも野菜は、クタクタに煮込んだり茹でたりする習慣があるらしい。

ちなみに、野菜の消費量は、イタリアは世界で上位にランキングされている。

日本では、野菜と言えば、生サラダ。

イタリアは火を通した野菜をたっぷりと食べる習慣がある。

確かに火を通すと、嵩が減って沢山食べれる。

クタクタに茹でると、嵩が減る。胃袋に、沢山収納できるのね。
イタリア人の胃袋って凄い。

 訪れた場所での、火を通す野菜の食べ方。

クタクタで歯応えが無かった所が多かった。火は通し過ぎ?かも。

次の留学先のホワイトアスパラもそうなのか?コリコリシャキシャキ。

それは、この先のお楽しみ♪

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これが、温アスパラ。EXオリーブオイルにレモンが添えられている。

 セコンドピアット(肉や魚のメイン料理)は、ど~んとお皿に盛り付けられてくる。
これが一人前?私は、3週間後には、一人でのイタリア滞在になる。
レストランで一人で食事に出る事が多いのに...

この量を一人で食べきれるのか?
イタリア人の胃袋は、相当大きいに違いない。
イタリアーナになりたくて。

3週間後の私の胃袋をイタリア人仕様にする事が一番早い解決策だと思った。 

さて、大丈夫か?そんな細かい事は、後で考えよう♪

アーティチョーク.jpg

イタリアの野菜。アーティチョークの前菜。

上には、豪快にパルミジャーノチーズがのせてある。イタリアは、チーズも最高!

ある程度の食事を終えた後、カメリエーレ(ウエイターさん)がカフェ?と尋ねてきた。

カフェと言ったら、エスプレッソの事を指している。

朝は、ミルクが入ったカプチーノ系が一般的に、飲む事が多いが、

お昼や夕食後のお茶は、エスプレッソが多い。

凄く濃いイメージがあるが、イタリアのエスプレッソは本当に美味しい。

イタリアでは、バリスタと呼ばれる専門的なスペシャリストも存在する程

美味しいカフェ(エスプレッソ)を、飲めるお店が、全州に点在している。

小さいカップに約30㏄程の量が入っていて、上部に、ぽってりとしたクリーミーな泡が浮かんでいる。

それに、ズッケロ(砂糖。グラニュー糖)を約10g入れて、2、3口で飲み干す。

小さいカップに、グラニュー糖を10gも入れたら甘くない??

最初は、そう思ったが、砂糖を入れる事で、甘さと苦味、酸味が調和されて実に美味しく感じた。

食後に飲むと口の中がすっきりとする。

イタリアで飲んだエスプレッソは、本当に美味しかった。

滞在記8話⑤.JPG

最後は、ドルチェ(デザート)。イタリア人は甘党?物凄く甘いデザートが並ぶ。

食事も終わり、いよいよ会計タイム。お会計は、席で支払うのが一般的。

カメリエーレさんに、『お勘定をお願いします』勿論イタリア語で話かける。お会計の伝票がきた。

イタリア人の数字は(こんな事いっていいのかな?)見にくい。(見慣れない?と言った方がいいのかな?)

乱れ気味?に見える数字が書いてある伝票を見て、サービス料金が加算されているのか?

しっかり者のゆかちゃんが、またまたチェックしてくれた。

簡単に言うと、チップを支払う習慣があるイタリア。

伝票に含まれている場合もある(この場合、食事のメニュー以外にコペルトと記載してある)が
よくわかならいし、全員食事に満足したので、料金の他にチップを添えて支払いをして出てきた。

Grazie(グラッツェ。有難う)Arrivederci(また会いましょう)

割り勘で一人40ユーロ(約6600円)

いやぁ~よく食べたわ。学院での実習メニューも、ほぼ同様の内容だ。
毎日、高価な食事を作って食べているんだわ。
イタリアへ来て、まだ1週間。

かすかに顔がふっくらした感じがする。

『あ~満足!』気持ちも胃袋も満たされて、お店を出た。

さあ、今夜は何を食べようか?
昼間から、ほぼフルコースを満腹状態で食べた。他に何を食べる?

夜は、ルッカ市内へ移動をして、お奨めのピッツェリア(ピザ店)でPizza(ピザ)を食べる事に決定。

ピザと言えば、ビール。イタリアに来てからビールをまだ口にしていない。

夜までの楽しみが、また増えた。初の地ビール。
ビールとピザを楽しみに、カロリー消費をしよう!

 

フィレンツェ散策は続く。

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観光名所:ベッキオ橋。

橋の両側には、宝石店等が立ち並んでいる。

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ウッフィツイ美術館付近。

ルネッサンス時代の美術品が沢山展示されている。 

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